
【不動産売却】土地(更地・古家付き)売却の教科書|他物件との違いと成功のコツ
「親から相続した実家があるけれど、古い建物は解体して土地として売るべき?」
「マンションの売却と違って、土地の売却にはどんな準備が必要なんだろう?」
不動産の売却を考えたとき、多くの方が最初に突き当たるのが、この「土地の売却」に関する疑問です。
実は、土地の売却は分譲マンションや築浅の一戸建てを売るのとは、ワケが違います。なぜなら土地は「目に見えるお部屋(建物)」がない(または建物に価値がない)状態での取引になるため、測量や法律の規制、地中のリスクなど、土地特有のルールや落とし穴が非常に多いからです。
今回は、土地の売却を検討されている方へ向けて、売却の基本フローから相場の決まり方、トラブルを防ぐ注意点、そして特有の諸費用まで、プロの視点から分かりやすく完全解説します!

- ・1. 土地売却の第一歩!まずは「基本の流れ」と「平均期間」を押さえる
- ・1-1. 相談から引き渡しまで:土地売却の全体フロー
- ・1-2. マンションより時間がかかる?土地売却の目安期間とスケジュール
- ・1-3. 土地特有の決断:「更地にして売る」か「古家付きで売る」か
- ・2. 「私の土地はいくら?」土地の売却相場が決まる4つの要素
- ・2-1. 要素①:立地と周辺環境(駅からの距離・利便性)
- ・2-2. 要素②:土地の形状と接道状況(間口の広さ・道路の幅)
- ・2-3. 要素③:面積と用途地域(建ぺい率・容積率、建築可能な建物の種類)
- ・2-4. 要素④:周辺の取引事例と最新の市場動向
- ・3. 土地売却特有の落とし穴!トラブルを未然に防ぐ3つの注意点
- ・3-1. 注意点①:【最重要】マンションにはない「境界明示」と確定測量の手間
- ・3-2. 注意点②:目に見えないリスク「地中埋設物(ゴミ・井戸など)」への対策
- ・3-3. 注意点③:壊すと二度と建てられない?「再建築不可」などの法規制
- ・4. いくら手元に残る?土地売却にかかる諸費用と税金
- ・4-1. 必ずかかる基本的な諸費用
- ・4-2. 土地売却だけで発生する「追加費用」(測量費・建物解体費など)
- ・4-3. 利益が出たら発生する「譲渡所得税」と、知っておきたい特別控除
- ・5. 理想の価格で手早く売るための「不動産会社選び」と「現地見学対策」
- ・5-1. マンションとはココが違う!土地の売却・開発に強い不動産会社の見極め方
- ・5-2. 建物がないからこそ重要!購入希望者に好印象を与える「現地見学(内覧)」の準備
- ・5-3. 買い手のイマジネーションを膨らませる「建築参考プラン」の活用法
- ・6. まとめ:土地売却を成功させるための「3つの約束」
1. 土地売却の第一歩!まずは「基本の流れ」と「平均期間」を押さえる
土地売却をスムーズに進めるためには、全体のロードマップと必要な時間を把握しておくことが大切です。
まずは基本の全体像を見ていきましょう。
1-1. 相談から引き渡しまで:土地売却の全体フロー
土地を売却する際の流れは、大きく分けると以下の6つのステップになります。
- ①売却の相談・査定依頼:不動産会社に土地の査定を依頼する
- ②媒介契約の締結:信頼できる不動産会社と売却活動の契約を結ぶ
- ③売り出し準備・売却活動:販売価格を決め、購入希望者を募る
- ④売買契約の締結:買い手が見つかったら、条件を合意して契約を結ぶ
- ⑤引き渡し準備(測量・解体など):土地の境界を確定させ、必要に応じて建物を解体する
- ⑥決済・引き渡し:残代金を受け取り、土地の所有権を移転する
一見すると通常の不動産売却と同じですが、ステップ5の「引き渡し準備」で行う作業の重さが、マンション
売却などとは大きく異なります。
1-2. マンションより時間がかかる?土地売却の目安期間とスケジュール
不動産が売り出されてから売買契約が成立するまでの平均的な期間は、一般的に3ヶ月〜6ヶ月程度です。
しかし、土地売却の場合は、契約から実際の「引き渡し」までにさらに数ヶ月を要することが珍しくありませ
ん。
マンションであれば、契約から1ヶ月程度で決済・引き渡しができることも多いですが、土地の場合は「境界
の確定測量」や「建物の解体工事」が必要になるためです。
これらが完了しなければ引き渡しができないため、全体で半年から、状況によっては1年近くの長期戦になる
ことを見据えてスケジュールを組む必要があります。
1-3. 土地特有の決断:「更地にして売る」か「古家付きで売る」か
土地売却における最大の分岐点が、「更地(さらち)にして売るか」それとも「古家(ふるや)付きのまま売
るか」という選択です。
- 更地にして売る
- 建物がないため、買い手は購入後すぐに建物を建てられます。
- 注文住宅を検討している個人や、スピーディーに開発したい不動産業者に好まれるため、早く高く売れや
- すいのがメリットです。
- ただし、事前に数十万〜数百万円の解体費用が自己負担として発生します。
- 古家付きで売る
- 古い建物が残ったまま「土地」として売り出す方法です。売主様は事前に解体費用を払う必要がないた
- め、手元の資金に余裕がない場合でもすぐに売り出せます。
- ただし、買い手側が解体費用を負担することになるため、その分を見越した値引き交渉をされやすいとい
- うデメリットがあります。
プロのアドバイス
迷った場合は、まずは「古家付き」として売り出し、購入希望者の条件に合わせて「契約が決まったら売
主の負担で解体して引き渡す(解体更地渡し)」という条件を提示するのが、リスクを最小限に抑える賢
い戦略です。
2. 「私の土地はいくら?」土地の売却相場が決まる4つの要素
分譲マンションであれば、同じマンション内の過去の売り出し事例や、お部屋の階数・向きである程度の相場
が予測できます。
しかし、土地は「世界に一つとして同じものがない」ため、以下の4つの要素によって価格が細かく、そして
大きく左右されます。
2-1. 要素①:立地と周辺環境(駅からの距離・利便性)
不動産の価値を決める最大の要素は、やはり「立地」です。
最寄り駅からの徒歩分数や、周辺にスーパー、学校、病院といった生活利便施設が充実しているかどうかがベ
ースとなります。
これはマンションとも共通する要素です。
2-2. 要素②:土地の形状と接道状況(間口の広さ・道路の幅)
土地売却において、価格を大きく上下させるのがこの要素です。
同じ面積の土地であっても、綺麗な長方形の土地(整形地)と、L字型や三角形の土地(不整形地)では、建
てられる建物の自由度が違うため、価格に大きな差が生まれます。
また、「土地がどんな道路に、どれくらい接しているか(接道状況)」は極めて重要です。
建築基準法上、原則として「幅4メートル以上の道路に、土地が2メートル以上接していないと家を建てられ
ない」というルール(接道義務)があります。
道路の幅が狭かったり、間口が狭かったりすると、それだけで土地の評価額は下がってしまいます。
2-3. 要素③:面積と用途地域(建ぺい率・容積率、建築可能な建物の種類)
その土地が「用途地域」のどこに属しているかによって、建てられる建物の種類や大きさが法律で制限されて
います。
例えば、「建ぺい率(土地に対して建物を上から見たときの面積の割合)」や「容積率(土地に対する延床面
積の割合)」が高い地域であれば、狭い土地でも大きな家や3階建てが建てられるため、坪単価が高くなる傾
向があります。
逆に、閑静な住宅街であっても規制が厳しい地域では、広い土地が必要になり、坪単価が抑えられることもあ
ります。
2-4. 要素④:周辺の取引事例と最新の市場動向
最終的な価格は、近隣で過去に似たような条件の土地が「実際にいくらで売れたか(成約事例)」をベース
に、現在の市場の需要と供給のバランスを考慮して算出します。
景気の動向や地域の開発状況によっても変動するため、リアルタイムの市場動向を把握することが不可欠で
す。
3. 土地売却特有の落とし穴!トラブルを未然に防ぐ3つの注意点
土地の取引は、建物がない分「境界」や「目に見えない地下」に関するトラブルが多発しやすい性質を持って
います。
以下の3つの注意点は必ず押さえておきましょう。
3-1. 注意点①:【最重要】マンションにはない「境界明示」と確定測量の手間
分譲マンションの売却であれば、自分の所有スペース(専有部分)の壁の内側が明確なので、境界で揉めるこ
とはありません。
しかし、土地の売却では「どこからどこまでが売却対象の土地なのか」を隣地や道路との間で明確にする義務
(境界明示義務)が売主様にあります。
もし現地に「境界杭」が見当たらない場合や、過去にちゃんとした測量が行われていない場合は、土地家屋調
査士に依頼して「確定測量」を行う必要があります。
これには隣地オーナー全員の立ち会いと同意(署名・捺印)が必要となるため、隣人との関係性によっては時
間がかかったり、トラブルに発展したりすることもある、土地売却の一番の山場です。
3-2. 注意点②:目に見えないリスク「地中埋設物(ゴミ・井戸など)」への対策
土地を売却し、買い手が新しく家を建てようと地面を掘ったときに、土の中から昔の建築廃材やコンクリート
塊、古い瓦、あるいは昔の井戸や浄化槽などが出てくることがあります。
これを「地中埋設物」と呼びます。
これらが発見された場合、売主様は「契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)」を問われ、撤去費用を負担しな
ければならない可能性が高くなります。
古家を解体する際、地中に不審なものがないか、解体業者や不動産会社と連携してしっかり確認しておくこと
が、のちの大トラブルを防ぐ防衛策になります。
3-3. 注意点③:壊すと二度と建てられない?「再建築不可」などの法規制
前述の「接道義務」を満たしていない古いお家が建っている土地の場合、今建っている建物を壊して更地にし
てしまうと、法律上二度と新しい建物を建てることができない土地(再建築不可物件)になってしまいます。
このような土地を良かれと思って更地にしてしまうと、土地としての価値が著しく下がり、売り物にならなく
なってしまうという最悪の事態を招きます。
建物を壊す前に、必ずその土地の法的規制を不動産会社に調査してもらいましょう。
4. いくら手元に残る?土地売却にかかる諸費用と税金
土地がいくらで売れても、その全額が手元に残るわけではありません。
特に土地売却では、マンション売却ではかからない高額な「特有の費用」が発生することがあります。
4-1. 必ずかかる基本的な諸費用
不動産を売却する際に共通して発生する基本費用です。
- ・仲介手数料:不動産会社に支払う成功報酬です。
- ・印紙税:売買契約書に貼付する印紙代です。
- ・登記費用(抵当権抹消など):土地にローンが残っていた場合、抵当権を外すための司法書士への報酬や登
- 録免許税です。
4-2. 土地売却だけで発生する「追加費用」(測量費・建物解体費など)
ここが、マンション売却などと大きく異なるポイントです。
- 確定測量費用
- 隣地との境界を確定させるための費用。土地の広さや隣接する地権者の数(個人か、自治体の道路かな
- ど)にもよりますが、一般的に約40万〜100万円程度かかります。
- 建物解体費用・残置物処分費用
- 更地にして売り出す場合、木造一戸建ての解体で約100万〜300万円(建物の規模や構造、立地による)
- の費用が先出しで必要になります。
このように、土地売却では「売り出す前、あるいは引き渡す前」にまとまった現金が必要になるケースが多い
ことを覚えておきましょう。
4-3. 利益が出たら発生する「譲渡所得税」と、知っておきたい特別控除
土地を売却して得た利益(譲渡所得)に対しては、所得税や住民税(譲渡所得税)がかかります。
税率は土地を所有していた期間によって異なり、5年以下の場合は約39%、5年を超える場合は約20%とな
っています。
ただし、相続した古い実家を売却する場合などには、一定の要件を満たすことで利益から最大3,000万円まで
控除できる「マイホーム(居住用財産)を売ったときの3,000万円の特別控除」や「被相続人の居住用財産
(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」などが適用できる可能性があります。
これらの特例を賢く使うことで、税負担を大幅に抑えることができます。
5. 理想の価格で手早く売るための「不動産会社選び」と「現地見学対策」
土地の売却を成功させるためには、売り方の「戦略」と、信頼できるパートナー選びがすべてを左右します。
5-1. マンションとはココが違う!土地の売却・開発に強い不動産会社の見極め方
不動産会社にも「マンションの売買仲介が得意な会社」「一戸建てが得意な会社」、そして「土地の売却や開
発が得意な会社」といった得意分野があります。
土地の売却では、ターゲットが「家を建てたい個人(一般の顧客)」だけでなく、「土地を仕入れて建売住宅
を作りたい不動産業者(買取業者)」になるケースも多々あります。
そのため、地域の建築ルールや開発行為の法律に詳しく、一般向け・業者向けの両方の販売ルートやノウハウ
を持っている不動産会社を選ぶことが、早期・高値売却の絶対条件です。
5-2. 建物がないからこそ重要!購入希望者に好印象を与える「現地見学(内覧)」の準備
マンションであれば、お部屋の中を掃除して綺麗に見せる「内覧対策」をします。
では、建物がない土地の場合はどうすればよいでしょうか?
土地の見学対策で最も重要なのは、「草むしり(除草)」と「ゴミの不法投棄対策」です。
雑草が鬱蒼(うっそう)と生い茂っている土地は、実際の面積よりも狭く見えたり、暗い印象を与えたりし
て、買い手の購買意欲を著しく下げてしまいます。
また、管理されていない土地はゴミを捨てられやすくなります。
ロープを張って管理地であることを明示し、常に清潔で見通しの良い状態をキープしておくことが、土地の
内覧対策における基本にして最大のコツです。
5-3. 買い手のイマジネーションを膨らませる「建築参考プラン」の活用法
ただの「地面」を見せられても、一般の購入希望者は「ここにどんな家が建つのか」をイメージするのが非常
に困難です。
そこで効果的なのが、不動産会社にお願いして、その土地の法規制に合わせて作成してもらった「建築参考プ
ラン(間取り図や3D外観パース)」を資料として用意しておくことです。
「ここなら、駐車場2台付きの広々とした4LDKが建ちますよ」という具体的なイメージを見せることで、買
い手は自分の新生活を想像しやすくなり、購入への決断がグッと早まります。
6. まとめ:土地売却を成功させるための「3つの約束」
今回は土地売却の全体像と、他物件との違いについて解説してきました。最後に、あなたの土地売却を大成功
に導くための「3つの約束」としてまとめます。
- 約束①:スケジュールと資金計画には十分な余裕を持つ
- 測量や解体など、予期せぬ時間とコストがかかるのが土地売却です。
- 引き渡し期限に追われて値引きせざるを得ない状況を作らないよう、時間にも資金にもゆとりを持って動
- き出しましょう。
- 約束②:土地のデメリットやリスクこそ、最初にすべて開示する
- 「再建築の規制がある」「過去に井戸があった」など、マイナスに思える情報こそ、最初に不動産会社へ
- 伝えてください。
- あらかじめ分かっていれば、それを織り込んだ正しい売却戦略を立てることができ、契約後の解約や損害
- 賠償といった最悪のトラブルを防げます。
- 約束③:地域の土地市場と開発ルールに精通した信頼できるパートナーを選ぶ
- 土地の価値を最大限に引き出し、複雑な法律や境界の手続きをスムーズにリードしてくれる不動産会社選
- びが、何よりも重要です。
株式会社サンスターホーム(Sunstar Home)では、地域の土地市場に精通した専門スタッフが、お客様の土
地の個性を正しく見極め、更地・古家付きのどちらが最も利益が残るかを含めた最適な売却プランをご提案い
たします。
「まずはいくらで売れるか知りたい」という段階でのご相談や無料査定も大歓迎ですので、どうぞお気軽にお
声がけください!

__________________________________________________
家づくりに関するご相談は、Sunstar Home(サンスターホーム)へお気軽にお問い合わせください。
